ドラムをレコーディングする場合、自宅にドラムがないかぎりはスタジオに行って録ることになります。そして多入力のオーディオインターフェイスと何本ものマイクをセットして録り始めるわけですが、そもそも多入力のオーディオインターフェイスや何本ものマイクが置いてないスタジオだと自分たちで用意するしかありません。
そこで、自分たちでマイキングしてレコーディングするとなった場合の必要機材について解説していきたいと思います。
ドラムのレコーディングに必要な機材①:マイク
マイクの種類と本数
ドラムはキック、スネア、タム、シンバルなど、すべてを録るためにいくつものマイクが必要になります。
さらにいうならマイクの種類は3種類あったほうがいいです。キック用、シンバル用(オーバーヘッド)、スネア・タム用です。
- キック用はしっかりと低音を収音してくれるもの
- スネア・タムなどのボリュームが大きいものはダイナミックを使用
- 感度の良いコンデンサーでシンバルを収音しつつアンビエンス効果を得る
キックで1本。シンバルで2本。スネア・タムにそれぞれマイク1本ずつ。ハイハットはダイナミックでもしっかり狙えば収音できます。コンデンサーに余裕があればそちらの方が収音しやすいと思います。
これで合計8本(キック、スネア、ハイ・ロウ・フロアタム、ハイハット、シンバル×2)。ドラムのレコーディングに必要なマイク本数の目安はノーマルセッティングからこの8本ということになります。あとは人によってオーバーヘッドでプラス数本、タムの数やシンバルの数によりまだ増えることもあります。
もう一点マイクに関しての話がありまして。
録った音を一つ一つ編集するためにもマイクは各1本ずつ立ててレコーディングした方がいいです。けれどもオーディオインターフェイスの入力数などにより制限される場合、キックとスネアとオーバーヘッドだけのように録るべき優先度を考慮してマイクを立てましょう。レコーディングといっても目的は人それぞれあるでしょうから、簡易的なものでいいのならこの4点でもいいと思いますよ。もっと減らすならキックとオーバーヘッドで1本ずつの計2本、もしくはドラムの正面にマイクを2本立てるとかですね。簡易的ではありますが、こういう録り方をされているスタジオのお客様はいますし、マイク2本録りはダメなんてことはまったくありません。
マイキング
マイキングにより音が変わってしまうため、このマイキングというのはかなり重要な作業です。
ではそのマイクのセッティングですが、直接フープに取り付けるクリッピングタイプのものもあればマイクスタンドを使って録ることもできます。いずれにしても拾いたい音のポイントにマイクを向けることが大切です。
拾いたい音のポイントといってもアバウトすぎますが、ドラムセットそれぞれによって音の鳴り方は変わりますので一打ごとにモニタリングして、ベストな角度を見つけるしかありません。
参考としては打面に対して垂直です。これを意識したほうがいいといわれてますので、思った通りの音が録れない場合は垂直を意識してみてください。
オーバーヘッドはシンバルを意識しすぎないように、シンバルの淵あたりを狙うくらいで録ってみてください。シンバルからは20~30cmほど離して、天井から床に向かうように録りましょう。
キックはビーター音をしっかり録りたいなら打面に近づけて録りましょう。打面から離すほど低域が強くなり空気感も出てきます。どちらの音もほしい場合は2本立てて録るのもアリです。
ドラムのレコーディングに必要な機材②:オーディオインターフェイス
レンタルしているスタジオであれば用意する必要はありません。もし自分で用意する必要があるのなら使いたいマイクの本数に応じて入力数を確認しましょう。入力数が増えるにつれ単純に価格は上がると思ってください。
それから、
OS(mac/windows、各バージョン)
接続端子(USB/thunderbolt/firewire)
この2つも確認しておく必要があります。せっかくオーディオインターフェイスを買ったのにうまく動作してくれないとなれば元も子もありません。しっかり確認しておきましょう。
ドラムのレコーディングに必要な機材③:ヘッドフォン
これもスタジオによってはレンタルしてます。自分で用意するとなればクリック音やガイド音が漏れないように密閉型、もしくは遮音性が高いものを選ぶといいですよ。
ヘッドフォンがやりづらい人はイヤホンでも問題ありませんしコードが邪魔ならワイヤレスタイプもありますので、自分にあったものを探してみてください。
まとめ
ドラムのレコーディングはセッティングや片付けにも時間がかかるので大変な作業ではあります。ですが自分たちで録ることができれば時間やお金の面でかなり節約でき、余った分を個人練やバンド練、ミーティングなどに回すこともできます。
ぜひ今回のお話を参考に、これからドラムレコーディングを考えている人への助けになれば幸いです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。